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政治ドットコムトピックス2020年に朝⽇新聞は1 ⾯でなにを報じたのか? ⾒出しに使われた全25000 語句を徹底分析

2020年に朝⽇新聞は1 ⾯でなにを報じたのか? ⾒出しに使われた全25000 語句を徹底分析

投稿日2021.2.22
最終更新日2021.02.22

朝⽇新聞の1⾯に掲載された記事から2020年を振り返ります。
2020年、朝⽇新聞の1⾯に掲載された記事に使われた⾒出し(⼩⾒出し含む)を分節で区切ってみたところ、全25000語句。
ここから、もっとも多く使われた単語、もっとも多く掲載された記事内容等を分析します。

新型コロナに翻弄された1年

2020年、朝⽇新聞の第1⾯にはどのような記事が掲載されたのか。全⾒出し(⼩⾒出し含む)を洗い出して2020年を振り返ります。

2020年の朝⽇新聞の第1⾯に掲載された記事の⾒出しを分節で区切った場合、1年間で約25,000語句となりました。
使われた語句のトップ20を⾒てみると、そのほとんどが「新型コロナウイルス」に関連した⾔葉が占めています。
ここからも、2020年がいかに新型コロナウイルスに世界中が翻弄されたかが⾒えてきます。

⽉別に、記事の内容を分類してみましょう。

朝⽇新聞の紙⾯に初めて「新型コロナウイルス」関連記事が掲載されたのは1⽉8⽇のこと(中⾯)。その⽇の⼣刊で初めて1⾯で取り上げられています。
朝⽇新聞の第1⾯で、もっとも多く「新型コロナウイルス」関連記事が取り上げられたのは感染第1波と考えられる4⽉のことです。全体の6割以上の⾒出しが、新型コロナ関連の内容となりました。
この新型コロナ関連記事の割合は、1⽉から6⽉にかけて、ほぼPCR検査による陽性者数の増減と相関しています。

しかし、6⽉から9⽉にかけての感染第2波以降は徐々に第1⾯で「新型ウイルス」関連の記事が取り上げられる割合は減少し、コロナ禍を受けての経済対策やアメリカの⼤統領選挙、11⽉には⾃⺠党の総裁選挙など、時事性やアフターコロナを⾒据えた内容の記事が増えていきます。

コロナの合間に政権攻撃

保守系の国会議員や⾃⺠党政権に厳しい姿勢で臨むことで知られる朝⽇新聞ですが、2020年も筆法鋭く⾃⺠党政権攻撃を⾏いました。
12ヵ⽉のうち6ヵ⽉にわたって、1⾯で10%を超える割合で⾃⺠党議員の不祥事や疑惑を報じています。

これらの「⾃⺠党攻撃記事」は、新型コロナウイルス関連記事とゆるやかな逆相関の関係にありました。

社会の関⼼が新型コロナウイルスに向くと⾃⺠党攻撃記事は減り(4⽉・7⽉)、陽性者数の上昇が⼀段落すると⼀転、⾃⺠党攻撃へと⽭先は向く(5⽉・10⽉以降)、そのような関連性が⾒えてきます。
2020年8⽉以降、新型コロナウイルスとの共存⽣活が⻑く続いたことによる「慣れ」もあるのか、第1⾯でコロナ関連記事が取り上げられる割合は減っていきます。
2021年はこの傾向はより強まっていくことが予想されるため、コロナ禍以上のインパクトのある時事的事件・ニュースが起こらない限り、反⾃⺠党関連記事が紙⾯を占める割合は増えていくことが予想されます。

⾔わずもがなではありますが、⽉別にもっとも多く朝⽇新聞の1⾯に掲載された記事内容の割合を⼀覧でご紹介します。

12ヵ⽉のうち新型コロナ以外の内容がトップとなったのは3ヵ⽉だけ。
9⽉は安倍晋三⽒が体調不良を理由に⾸相を退任したことによる⾃⺠党総裁選挙、8⽉の感染第2波が収束し、陽性者数が落ち着いた10⽉は将来の経済対策について多く報じられています。

2021年はより前向きな、幸せな記事が報じられる1年でありたいですね。

この記事の監修者
政治ドットコム 編集部
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