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政治ドットコムトピックス【米大統領特集】アメリカ大統領の出身州は?

【米大統領特集】アメリカ大統領の出身州は?

投稿日2020.12.3
最終更新日2020.12.03

次期大統領の座を巡って、その予備選挙である「スーパー・チューズデー」が2020年3月3日に行われました。世界中が注目する次期大統領選、今後ますます盛り上がりを見せていくことでしょう。ここでは歴代アメリカ大統領の「出身州」を振り返ってみます。

 

4州で全体の54.6%を占める

2020年現在、累計で44人いるアメリ合衆国大統領の出身州は、わずか4州で全44人の54.6%(24人)を占めています。その中でも特にバージニア州とオハイオ州が多く、合わせて全体の34.1%(15人)と、非常に偏っているのが特徴です。その一方で、29の州は大統領を輩出していません。
もっとも多く大統領を輩出している州はバージニア州で8人(全大統領中18.2%)。特に、初代大統領のジョージ・ワシントンから第10代大統領のジョン・タイラーまでの間2就任した大統領のうち、6人がバージニア州出身です。
「初代を輩出した出身地から、後進が出やすい」という風潮は日本の総理大臣でも見られる傾向で、初代総理大臣の伊藤博文を輩出した山口県は、全体の12.9%となる8人の総理大臣を出しています。初代から10代目までの総理大臣10人のうち、6人が山口県出身という割合まで酷似しています。

バージニア州出身の大統領

ジョージ・ワシントン(初代)、トーマス・ジェファーソン(第3代)、ジェームズ・マディソン(第4代)、ジェームズ・モンロー(第5代)、ウィリアム・ハリソン(第9代)、ジョン・タイラー(第10代)、ザカリー・テイラー(第12代)、ウッドロウ・ウィルソン(第28代)

初代から第10代まで、多くの大統領を輩出したバージニア州ですが、第28代のウッドロウ・ウィルソン以降、新たな大統領は生まれていません。

続いて多いのは7人の大統領を輩出したオハイオ州です。陸地面積では第34位、人口では第7位の規模を持つオハイオ州からは、これまで7人(15.9%)の大統領が生まれています。

オハイオ州出身の大統領

ユリシーズ・グラント(第18代)、ラザフォード・ヘイズ(第19代)、ジェームズ・ガーフィールド(第20代)、ベンジャミン・ハリソン(第23代)、ウィリアム・マッキンリー(第25代)、ウィリアム・タフト(第27代)、ウォレン・ハーディング(第29代)

初代から第10代までバージニア州を中心に大統領が選ばれていた時代を経て、第18代から第29代までは、オハイオ州から多くの大統領が選ばれていることが分かります。時代は1860年代後半から1920年代前半あたりまでとなります。

ビッグアップルことニューヨーク州からはこれまで5人の大統領が誕生しています。

ニューヨーク州出身の大統領

マーティン・ヴァン・ビューレン(第8代)、ミラード・フィルモア(第13代)、セオドア・ルーズベルト(第26代)、フランクリン・ルーズベルト(第32代)、ドナルド・トランプ(第45代)
アメリカ第4位の人口を擁するニューヨーク州からは、今後また大統領が生まれてくるかもしれません。

マサチューセッツ州からは4人、大統領が輩出されています。

マサチューセッツ州出身の大統領

ジョン・アダムズ(第2代)、ジョン・クィンシー・アダムズ(第6代)、ジョン・F・ケネディ(第35代)、ジョージ・H・W・ブッシュ(第41代)
ジョン・アダムズとジョン・クインシー・アダムズは親子です。当時、アダムズ家がマサチューセッツ州でどれほどの名声を得ていたか、うかがいしれます。

アメリカ大統領は、以上の4州から半数以上、誕生しています。ですが、第37代のリチャード・ニクソン以降、ジョージ・H・W・ブッシュとドナルド・トランプ以外、全員「初の出身州」からの大統領となっています。今後はバラエティに富んだ地域から大統領が生まれてくるかもしれません。

この記事の監修者
政治ドットコム 編集部
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