日本維新の会代表選挙が11月17日に告示され、12月1日に投開票が行われます。
『政治ドットコム』では日本維新の会代表選挙2024において、候補者推薦人を通じて候補者の魅力や政策に込められた思いを深掘りするインタビュー記事を発信します。今回のインタビューでは、日本維新の会代表選挙への立候補を表明した松沢成文氏の推薦人である串田誠一参議院議員に、松沢しげふみ氏の魅力やビジョンについてお伺いしました。
(取材日:2024年11月26日)
串田 誠一(くしだ せいいち) 参議院議員
1958年東京都生まれ。法政大学法学部卒業。1984年司法試験合格、1987年弁護士登録。2017年衆議院議員当選。2022年参議院議員当選。犬猫殺処分ゼロ議連事務局次長、アニマルウェルフェア議連副会長。
神奈川県知事としての実績が松沢氏の強み
ー串田議員は、松沢氏の推薦人を務めています。まず、松沢氏との出会いはいつごろだったのでしょうか。
私が松沢さんと初めて関わったのは、松沢さんに神奈川県知事選挙に立候補してほしいとお願いにいったときですね。1987年当時、松沢さんに神奈川県知事選挙に出馬いただくようお願いして、選挙の応援もしていました。その後、深い関わりがあったわけではないんですが、私がおおさか維新の会、そして日本維新の会から選挙に出たあと、松沢議員も日本維新の会に入られたんですね。松沢さんが入党されたあとは政策の考えが近く、いろいろとご一緒させていただいています。
ー串田議員が今回松沢氏の推薦人になったのは、どのような背景があったのでしょうか。
経緯としては、まず松沢さんが代表選に出馬するとご自身で決められて、私に声をかけられました。前回の選挙で国民民主党、立憲民主党が躍進し、維新の会が埋没しそうななか、代表選を通じて維新の会の党勢を盛り上げていきたいと思っています。
ー衆議院選挙の結果について、串田議員はどのように受け止めていますか。
私から見ると、前回の選挙で国民にとって身近な政策、国民が求める政策を打ち出せていなかったことが前回の選挙で伸び悩んだ一つの理由かと思っています。国民民主党は年収の壁、ガソリン税の減税、立憲民主党は政権交代などを掲げ、国民にとって身近でわかりやすかった。日本維新の会はあるべき国家像だとか、将来像について語るけれど、国民の生活をどう変えるのか、はっきりと打ち出せなかったと思います。
やはり選挙では国民の生活イシューについても触れていくことが大事なのではと思いますね。
ー松沢議員が維新の会代表となることで、どんな変化が生まれると思いますか。
松沢さんは実際に神奈川県知事としてさまざまな改革に取り組まれてきた実績があります。
有名なところでは、受動喫煙防止条例や、知事の多選禁止条例を真っ先にやり遂げました。激しい抵抗があっても既得権にも切り込んでいける方なんですね。予算の制約があるなかできちんと実績を残されている。私は、過去の実績からいって松沢さんが次期代表にふさわしいのではないかと思っています。
今の維新の会は大阪では評価されていますが、全国ではまだまだです。大阪では、結局選挙の公約よりも、大阪での過去の取り組みが評価されている部分が大きいのではないかと思っています。やはり選挙では全国選挙に勝てる政策を打ち出していくことが必要です。神奈川県全体に政策を打ち出し実現してきた松沢さんに期待しています。
ー松沢議員は代表選で「関西奠都(かんさいてんと)」などを掲げていますが、串田議員は松沢議員の掲げる政策についてどのように考えていますか。
じつは、「関西奠都」についてはやや唐突感が否めないなと思って松沢さんと話したことがあるんです。「関西奠都」というのは東京の皇居にいらっしゃる天皇陛下を関西にお迎えするということです。これをなぜ松沢さんが掲げたかというと、東京一極集中を打破し、地方分権を進めていくために、まずはもともと関西にいらっしゃった天皇陛下をまた関西に、ということなんです。ただ、私は、「関西奠都」はあくまでも方法であって目的になってはいけない。東京一極集中を是正するための一つの方法として、「関西奠都」があると思っています。
松沢さんは歴史の愛好家で、それで「関西奠都」を思いついたんだと思いますね。松沢さんは歴史の研究を経て、ある種の潔さというか思いきりがあって、神奈川県知事時代には、自分の首を絞めることになるにもかかわらず、多選禁止条例を制定しました。選挙のことばかり考える政治家ではなく、本当に国民のためになる政治について考えている人です。
ー最後に、読者へのメッセージをお願いします。
日本維新の会は今はメディアに取り上げてもらう機会も少ないんですが、今回、代表選挙を通じて、知事経験のある実績のある議員が所属しているということを改めてアピールしたいですね。今、国会では玉木さん、野田さん、石破さんという、経験豊富な人たちと渡り合っていかなければいけない。そのなかで松沢さんは実績もあり、突破力もある。ほかの政党の方々と渡り合っていくためには、私は維新の代表には松沢さんしかいないと思います。みなさんにも、ぜひ松沢さんを支持していただきたいと思います。応援よろしくお願いします。