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2023年7月1週の「教育」に関するトピックをご覧ください!
「初等中等教育段階における生成 AI の利用に関する暫定的なガイドライン」が策定、学校現場に通知が行われる
<概要>
7月4日、文部科学省で「初等中等教育段階における生成 AI の利用に関する暫定的なガイドライン」の通知がありました。2023年5月に中央教育審議会で議論が始まってから約2ヶ月経ってのスピードです。
この通知は、小学校・中学校における主に対話型の文章生成AIに焦点を当てた利用ガイドラインで、政府全体の議論やG7教育大臣会合の内容を踏まえています。令和5年6月末日時点の知見をもとに暫定的にまとめられたもので、「「暫定的な」ガイドライン」や「機動的に改訂」とあるように、一部の学校において「パイロット的な取組」つまり先行的、試験的な取組と評価、また蓄積される生成AIへの知見をもとにガイドラインの見直しが行われる予定です。
<これまでの課題>
- ⽣成AIは社会的インパクトの大きい技術で、学習においても大きな影響を及ぼす革新となると予想されている。
- 7月中旬ごろから始まる、夏休みの課題に不適切に活用されることを懸念する声がある。
- 生成AIの社会での浸透が早く、学校現場における活用の考え方を早期に示す必要がある。
<これまでの取組>
- 4月24日、文部科学省も含めた関係省庁と「AI戦略チーム」設置。5月8日の第2回の会合から複数回、学校現場での利活用について具体的な議論が開始。
- G7教育大臣会合、G7広島サミットで、国際的ルールに基づき、活用を推進することを公表。
- 中央教育審議会「デジタル学習基盤特別委員会」で、5月16日、生成AIの学校現場での取扱いに関する今後の対応について議論。5月19日に、学校に向けて、現場における生成 AI の利用に関するガイドラインを夏前を目途に策定・公表すると通知。
<これからの課題>
- 「暫定的なガイドライン」であるため、今後機動的に改訂が重ねられる見通し。
- 教師の生成AIに関するリテラシーは地域や年齢によって様々で、一定の活用方法を学ぶ必要がある。
- 児童生徒の活用の過程を確認することが非常に難しい。夏休みの課題に生成AIを利用した成果物が提出されることを想定して対応する必要がある。
(参考)
・文部科学省「初等中等教育段階における生成 AI の利用に関する暫定的なガイドライン」
・内閣府「AI戦略チーム」
・文部科学省「デジタル学習基盤特別委員会」
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参考URL:株式会社PoliPoli|note ニュースレター|7月1週【教育】「初等中等教育段階における生成 AI の利用に関する暫定的なガイドライン」が策定、学校現場に通知が行われる