<概要>
2024年2月27日に政府は経済安全保障上で重要な機密情報を扱う民間人らを認証する「セキュリティークリアランス(適正制度)」の新設を盛り込んだ法案を閣議決定しました。
<これまでの流れ>
内閣官房の中に設置された経済安全保障推進会議は2021年11月に初回の会議が実施されて以降、2024年2月まで6回の議論を積み重ねてきました。直近の第6回会議(1月30日開催)では「経済安全保障分野におけるセキュリティ・クリアランス制度等の整備に向けて」として、最終とりまとめの概要が議論されていました。
セキュリティークリアランス制度の必要性として「安全保障の概念が、経済・技術の分野に大きく拡大」している旨が指摘され、日本も「情報保全制度」の更なる強化を図ることが必要との認識が示されていました。
岸田総理は同会議において「コンフィデンシャル級の情報を保護の対象とする制度を新法により創設する」方針を示しており、本日の閣議決定で実現した形です。今後、通常国会で審議が行われる予定です。
<これからの焦点>
政府は経済安全保障分野において情報保全の強化を図るためは「新たな制度と既存の特定秘密保護法をシームレスに運用していくことが重要」との見解を示しています。次回改定のタイミングでの見直しも検討する方針も指摘され、新法と特定秘密保護法の関係性についても継続的な議論が行われそうです。
詳細は、内閣官房HP「経済安全保障推進会議」をご覧ください。