政治ドットコムニュース・社会課題2023年10月【医療・健康】薬不足の解消なるか、後発医薬品に関する検討会が中間取りまとめを公表 他

2023年10月【医療・健康】薬不足の解消なるか、後発医薬品に関する検討会が中間取りまとめを公表 他

投稿日2023.11.13
最終更新日2023.11.13
この記事の監修者
政治ドットコム 編集部
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(1)薬不足の解消なるか、後発医薬品に関する検討会が中間取りまとめを公表

10月11日、「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会」が中間取りまとめを公表しました。

後発医薬品は、ジェネリック医薬品ともいい、先発医薬品の特許が切れた後に製造・販売される医薬品のことです。先発薬と比較し安価であることからシェアを伸ばしていましたが、複数の後発医薬品メーカーが品質管理不十分などで業務停止命令を受け、薬の供給ができなくなるなどして薬不足に拍車をかけていました。

「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会」では、薬の供給不足の解消などを目的に、後発医薬品メーカーの現状と今後のあり方について議論を行っています。中間取りまとめでは、後発医薬品メーカーの供給能力などの把握や、少量多品目を生産する状況の解消が必要であるとしました。今後、本検討会で具体的な施策を取りまとめ、薬事・薬価について提言を行うこととしています。

(参考)
厚生労働省 後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会
日本医師会 医療用医薬品不足の現状と問題点について~緊急アンケート集計結果(速報)~

(2)過労死等防止対策白書が閣議決定

10月13日、「令和5年度版過労死等防止白書」が閣議決定されました。過労死等防止対策白書は、過労死等防止対策推進法に基づき国会に提出される年次報告書で、今回が8回目となります。

過労死等防止対策推進法では、業務上の負荷による脳血管疾患・心臓疾患や精神障害、これらによる死亡を「過労死等」としています。2022年度の労災認定は、脳・心臓疾患については194件、精神障害については710件と、前年度と比較して微増しました。

また、今回の白書では就業者の睡眠と疲労・幸福感に関するアンケート調査の結果を公表しました。睡眠時間に関して、約6割が理想の睡眠時間を7時間以上と回答した一方で、実際の睡眠時間は5〜6時間未満の割合が35.5%と最も高く、7時間以上の割合は全体の20%を下回りました。また、理想の睡眠時間と実際の睡眠時間との乖離(睡眠の不足感)が大きくなるにつれて、「うつ傾向・不安」、「うつ病・不安障害の疑い」の割合が増加し、また主観的幸福感が低くなることが分かりました。

国は、11月を「過労死等防止啓発月間」と定めており、働き方・休み方の見直しを求める「過重労働解消キャンペーン」を行うこととしています。

(参考)
厚生労働省 令和5年版過労死等防止対策白書
e-Gov「過労死等防止対策推進法」
厚生労働省 報道発表 11月は「過労死等防止啓発月間」です

(3)大麻が原料となる医薬品解禁へ、大麻取締法改正案が国会提出

10月24日、「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律案」が国会へ提出されました。

本改正案の主なポイントは

  1. 大麻を原料として製造された医薬品の使用の解禁
  2. 大麻の使用罪の新設
  3. 大麻草の栽培に関する規制の見直し

です。

  1. 大麻を原料として製造された医薬品の使用については、てんかん薬として欧米各国で承認されている医薬品が日本では処方できない問題に対応するためのものです。
  2. 大麻の使用罪の新設については、現行法では製造や所持を禁止していたものの、使用を禁じる規定がなかったため、新たに使用を禁じる措置を講じるものです。近年、大麻の所持等で検挙される人が若者を中心に増加傾向にあり、大麻の乱用防止につなげたい考えです。
  3. 大麻草の栽培に関する規制の見直しについては、現行の大麻取締法においては、「繊維若しくは種子を採取する目的」など限定的な栽培目的において都道府県知事が免許を付与することとしていますが、新たに医薬品の原料として栽培する場合、厚生労働大臣の許可によって栽培が可能となります。

大麻取締法改正案は、今国会で審議の上、成立する見通しです。

(参考)
厚生労働省 大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律案の概要
厚生労働省 大麻等の薬物対策のあり方検討会とりまとめ
首相官邸「令和5年10月24日(火)定例閣議案件」

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