2024年1月1日16時頃、石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6の大地震が発生し、最大震度7を観測しました。この地震により多くの人命が失われ、今なお、多くの方々が困難な状況に直面しており、一日でも早い復旧・復興を心よりお祈りしております。
政策共創プラットフォーム『PoliPoli』(https://polipoli-web.com/)を運営する事務局では、この能登半島地震に対する「スタートアップ」分野に関連する政策の動きについてお届けします。
※紹介する政策は一部です。
能登半島地震を受けて、スタートアップや中小企業を対象とした復興・復旧のための緊急支援政策を展開しています。スタートアップ分野について、1月30日時点で発表されている主な被災者支援策についてご紹介します。なお、発災後、支援策は順次講じられているため、最新の情報については経済産業省ウェブページをご確認ください。
事業者の資金繰り
経済産業省では、被災した中小企業の資金繰りに対する支援として、災害救助法適用地域の中小企業・小規模事業者に、債務の返済期日に対する柔軟な対応や簡素化した契約手続きなどの負担軽減を行うことを決定しました。また、同地域において被害を受けた小規模企業共済契約者に対し、即日で低利で融資を行う災害時貸付を適用することにしています。
また、政府系金融機関などが特別相談窓口を設置し、運転資金や設備資金を融資する災害復旧貸付を実施するほか、信用保証協会が一般保証とは別枠の限度額で融資額100%を保証するセーフティネット保証4号の適用が行われます。
事業者の事業再開・復興
政府は1月25日、「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」を決定しました。その中で、中小企業の工場や店舗などの復旧費用について、石川県の事業者に最大15億円、富山、福井、新潟3県の事業者に最大3億円をそれぞれ補助する「なりわい再建支援事業」を開始することとしたほか、「小規模事業者持続化補助金(災害支援枠)」により、小規模事業者の販路拡大に対し、最大200万円を補助を行うこととしました。
知的財産の手続き
特許庁では、知的財産を活用した復興を支援するため、2011年の東日本大震災から「震災復興支援早期審査・早期審理」を実施しており、手続きの取り扱いや審査・審判における取り組みをまとめています。
全国のスタートアップにも被害が及ぶ課題として、サプライチェーンへの影響です。石川県を中心とする北陸地方では、半導体・電子部品、繊維、伝統工芸品など多くの部品を生産する産業が集積をしているため、いかに早急に生産の再開を支援できるかが論点とされており、被災企業に寄り添った支援策の引き続きの検討が行われています。
(参考)
・首相官邸「令和6年能登半島地震被災者の皆さまへ 被災者支援情報<事業者>」
・経済産業省「令和6年能登半島地震に関連する被害・対応状況」
・中小企業庁「令和6年能登半島地震関連情報」
・特許庁「震災復興支援早期審査・早期審理について」
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参考URL:株式会社PoliPoli|note ニュースレター|令和6年能登半島地震の対応【スタートアップ】