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グローバリズムとは?4つの特徴と反グローバリズムを簡単解説

投稿日2020.3.21
最終更新日2020.09.18

グローバリズムとは一般的に、国家や地域の独自性を越え、政治、経済、商業、文化などで単一の制度や仕組みを作っていこうとする考え方や姿勢を意味します。

しかしこれではグローバリズムが何であるかイメージがつきませんよね。
そこで本記事では

  • グローバリズムとは
  • グローバリズムの具体例
  • 反グローバリズムとは
  • 主要国における反グローバリズム

などについてご紹介します。
本記事がお役に立てば幸いです。

1、グローバリズムとは 

グローバリズム
グローバリズムとは、国境を超えて世界を単一な1つの共同体にしていこうという考え方です。

この様な考えは第2次大戦後、世界の仕組みがアメリカを中心とする「資本主義」や「自由主義」に変わっていったことにより生まれました。

資本主義や自由主義が広まり、自国内だけでなく諸外国との関係の中で各国企業が発展していきました。
これにより経済的に相互に影響し合う国々が増え、グローバルリズムが広がっていったのです。

具体的なグローバリズムによる事例としては

  • SNSなどの通信技術の発達
  • EUの誕生
  • 多国籍企業の出現
  • 市場の拡大(自由貿易の推進)

といったことがあります。
1つ1つ見ていきましょう。

(1)SNSなどの通信技術の発達

地理的距離によらず、国境を越えた情報のやりとりをスムーズにするために、SNSなどの通信技術が急速に発展しました。

1990年代には、インターネットが一般市民の間にも浸透し、物理的な位置に拘束されない情報のやりとりが大幅に普及しました。

その結果、IT企業を中心に国境や地理的条件に依存しない、グローバルな規模で活動する多国籍企業が成長していきました。

(2)EUの出現

情報通信技術の発達に伴い、ヨーロッパでは第2次大戦の反省から、欧州共同体(EC)を設立しました。

その後ECは、経済連携を目的としたEUへと発展しました。
共通通貨のユーロを発行し、EU加盟国であればパスポートが無くても、自由に国家間を行き来できるなどの仕組みがつくられました。

EUの発達により、ヨーロッパではグローバリズムが加速していったのです。
しかし昨今、イギリスが国民投票によりEUを離脱したことが、大きな話題を集めました。

これについては「3、各国に押し寄せる反グローバリズムの波」の項目にて詳しく取り上げていきます。

(3)多国籍企業の出現

グローバリズムの影響によって、多国籍企業と呼ばれる企業が生まれました。

多国籍企業は、国家に依存せず経済活動を行うため、生産拠点や販売ルートを世界規模で展開することができます。

このように、これまでとは異なる経済活動が行われるようになり、こうした流れに対応するため国家間で守られてきた関税などの貿易規制や、外国企業の参入制限といった国家間のルールが緩和・撤廃されています。

(4)市場の拡大(自由貿易の推進)

市場の拡大(自由貿易の推進)の一環として

  • 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)
  • 経済連携協定(EPA)
  • 自由貿易協定(FTA)

などの協定が結ばれ、関税や輸入制限といった規制を緩和し、自由貿易を拡大しようとする動きが進んでいます。

自国内に限られていた市場を大きく国外にまで拡大できるため、輸出したい産業が多くのある国々が積極的にこれを推し進めていると言えます。

ここまで取り上げた様に、グローバリズムには市場拡大による経済的なメリットがあると思われていました。

しかし、昨今先進国を中心に反グローバリズムという考えが台頭しているのです。

2、反グローバリズムの台頭

ヨーロッパ

現在ヨーロッパを中心にグローバリズムに反対をする、反グローバリズムが非正規労働者や失業者などのの間で急速に強まっています。

反グローバリズムとは、グローバルな資本主義や政治構造などの在り方に反対する考えや運動のことです。

彼らの主張は、「自分たちの仕事が移民に奪われ、生活が苦しくなっている」というものです。

なぜこういった考え方が急速に広まったのか詳しく見ていきましょう。

(1)移民の増加と雇用の減少

貧しい国から豊かな国へ、仕事を求めてやってくる移民現象は古くからどこにでもある現象でした。

しかし、市場の拡大化に伴う労働力確保のため、外国人労働者の受け入れが進み、移民・難民の流入が先進国で急増しました。

移民・難民が増加すれば、その国での雇用が減少する可能性が高まります。

また企業からすれば「高い人件費を必要とする自国よりも、人件費を抑えられる他国で労働力を得る方が、コストを抑えられる」」ので、企業は積極的に海外で事業を拡大していきます。

こうした企業の海外進出により、自国の非正規雇用者などは、仕事を見つけにくくなったり、リストラに遭う可能性が高まります。

そうして雇用は更に減少し、(産業の空洞化と呼ばれます)貧富の格差が拡大してしまうといったことに繋がるのです。

(2)中流層の没落|移民・難民への支援

移民の増加に伴う自国の雇用減少は、中流層と呼ばれる所得が平均的な人達にも影響を与えます。

仕事につけない人が増えると、政府による生活保護などの必要な手当も増加します。
より多くの手当を行うためには、より多くの税金を集める必要があり、税の増大が中流層の家計を圧迫してしまうのです。

また、先進国の政府は移民・難民を支援するために、国民から納められた税金を使うので、国の財政も厳しい状況に置かれるかもしれません。

この様な状況が続くと、保守政党(自国第一を掲げる政党)を支持する人達が増え、反グローバリズムを志向していくようになります。

3、主要国での反グローバリズムの波

反グローバリズム

前述した様に反グローバリズム(ナショナリズム、国民主義とも呼ばれる)の動きが、ここ数年で欧米諸国に広まりつつあります。

各国に共通しているのは、他国からの移民増加が、自国の貧富の格差を拡大している要因であると主張しているところです。

反グローバリズムは、愛国心からくる自国ファーストを掲げるナショナリズムと親和性が高いので、自国民から受け入れやすいと言えるでしょう。

下の表は、近年の反グローバリズムに関する、主要国の情勢を簡単にまとめたものです。

アメリカ これまでの外国に市場の解放を求める自由貿易促進の姿勢から保護貿易を志向する様になる
イギリス グローバリズムの象徴であるEUからの離脱を決める
イタリア 保守政党が急成長する
フランス 移民の排除などを掲げている保守政党「国民連合」(元国民戦線)が第一党になる
ドイツ 保守政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の支持が広がりを見せる
日本 反グローバリズムや経済格差の解消を訴える山本太郎率いる「れいわ新選組」が、所得が十分でない人達や反政権の人々から支持を集める

(1)アメリカ

アメリカファーストを唱えるドナルド・トランプがアメリカ合衆国大統領に就任しました。
世界に大きな影響を与えてるアメリカが、自国優先で移民の排斥を訴えるなど、世界との協調路線から離脱するような動きを見せています。

(2)イギリス

2016年の国民投票により、EUから離脱することを決めました。
そして2020年1月31日に、イギリスは正式にEUを離脱しました。

イギリス(Britain)が離脱する(exit)のでブレグジット(BREXIT)と呼ばれています。

EU離脱の背景にはイギリス独自の法を策定しても、EUの反対を受けるとそれが無効になるなど、自国の決定権が弱い状態への不満が溜まっていたと言われています。

(3)イタリア

2018年、イタリアの右派ポピュリズム政党「同盟」と左派ポピュリズム政党「五つ星同盟」が連立政権を樹立しました。

ただマテオ・サルヴィーニ率いる「同盟」は、排外的政策が過激であったため、国民の反感を買ってしまいました。

支持率は急落し、左・右派共存のポピュリズム政権はわずか1年余りで連立を解消してしまいました。

(4)フランス

2019年5月には、マリーヌ・ル・ペン率いる右翼政党「国民連合」(元国民戦線)が、マクロン大統領率いる与党「共和国前進」を破って第一党となります。

(5)ドイツ

ドイツでは労働力不足を背景に外国人労働者を受け入れていましたが、治安の悪化に伴い、移民・難民の排斥を目指す保守政党が人気を集めています。

その一例として、ドイツ東部(旧東ドイツ)を中心として、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の支持が広がっています。

(6)日本

日本においては、ヨーロッパほど移民排斥運動や極右政党の台頭は目立ちません。
しかし、日本においても貧富の格差は広がっており、

  • 反グローバリズム
  • 経済格差の解消

を訴える山本太郎率いる「れいわ新選組」が、所得が十分でない人達や反政権の人々から支持を集めています。

れいわ新撰組については以下の関連記事でも取り扱っています。

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まとめ

グローバリズムは、世界の人・物・情報などの動きを活発にし、経済や文化の発展を進めてくれます。

また地球規模で物事を考えるため、環境汚染や人権問題など、人類として普遍的で規模の大きな問題への取り組みも活発化してくれます。

その一方で、経済格差が拡大したり、その原因を移民などに求めて自国を守ろうとする動きも目立ってきました。

自国の雇用を安定させながら、貧富の格差を是正し、より多くの人が安心して暮らせる環境が求められていると言えます。