政治ドットコム選挙ネット選挙とは?できることや禁止されていることを簡単解説

ネット選挙とは?できることや禁止されていることを簡単解説

投稿日2020.4.10
最終更新日2020.09.14

ネット選挙とは、インターネット上での選挙運動を指します。
数年前から始まったネット選挙ですが、さっぱりわからないという方もいらっしゃると思われます。

そこで今回は

  • ネット選挙とは具体的に何か?
  • 今までの選挙との違い

についてわかりやすくご紹介致します。
本記事がお役に立てば幸いです。

1、ネット選挙とは

ネット選挙
「ネット選挙」と聞くとインターネットで投票できる機能と勘違いした人も少なくないのではないでしょうか。

ネット選挙とは、インターネット上での選挙運動を指します。
ネット選挙解禁以前の選挙運動は、インターネットを使用しての宣伝や広報活動を禁止していました。

しかし、平成25年4月19日からインターネットを使用した選挙運動が解禁され、私たち有権者は選挙に関する情報を、以前より簡単に得られるようになりました。

更に自分の応援する候補者や政党に対してインターネットを通じて、応援などを発信することができるようになったのです。

また、候補者や政党は、より多くの選挙運動情報を世間に届けることが可能になりました。

2、ネット選挙でできるようになったこと

では早速ネット選挙制度が導入されて変わった点を見ていきましょう。

(1)有権者ができること一覧

有権者(満18歳以上の男女で、投票を行える人)のできることを見ていきましょう。

  • ネット選挙運動の閲覧
  • ホームページ、ブログ、SNS、動画共有サービス、動画中継サイトなどのウェブサイトを利用して特定の候補者の応援を呼びかける
  • ツイッター、フェイスブック等でのつぶやきやコメント、メッセージ機能を用いたユーザー間での候補者・選挙に関する意見のやり取り
  • WEBサイトを用いた落選運動(※選挙期日の公示日(告示日)から投票日当日までの間に行われる落選運動に限り、メールアドレス等を表示させる義務がある)

落選運動とは、特定の立候補者に票を入れないように呼びかける運動のことを指します。

(2)候補者ができること一覧

候補者がネット選挙の解禁によってできるようになったことの一覧になります。

  • ホームページやブログなどで、政策や実績の情報発信・投票依頼
  • 街頭演説会の予定を、ブログやSNSで知らせる
  • 電子メールやショートメール(SMS)による投票依頼、候補者の政策の紹介
  • 政党や候補者から送られてきた選挙運動用の電子メールの転送

(3)政党ができること一覧

政党ができることを見ていきましょう。

  • ホームページやブログなどで、政策や実績の情報発信・投票依頼
  • 政見放送の予定を、ブログやSNSで知らせる
  • 電子メールやショートメール(SMS)による投票依頼、政党の政策の紹介
  • 政党から送られてきた選挙運動用の電子メールの転送
  • ウェブサイトや電子メールに掲載された政党や候補者のビラ、ポスター、政策などの印刷・配布

ネット選挙解禁以前と比較してこれらの行為が可能になりました。

3、禁止されている行為について

政党、候補者、有権者ができないことについては以下の通りです。

ネット選挙画像出典:総務省

また、電子メールの送り先は「メール受信を積極的に拒んでいない人」などを対象にするよう定められています。

参考:総務省

4、ネット選挙は本当に効果があるのか

ここまでネット選挙についてご紹介してきましたが、ネットでの候補者の活動は本当に意味のあるものなのでしょうか。

詳しく見ていきましょう。

(1)山田太郎参議院議員がネット選挙で54万票を獲得

第25回参議院議員通常選挙でネット選挙を駆使し、およそ54万票という獲得数を得た山田太郎参議院議員についてご紹介します。

一体どんなことをしたかというと、まずTwitterで興味を持ってもらえるようなコンテンツを投稿し、多くの人に拡散してもらいました。

更にそこから公式LINEへと有権者を流し、自分の政策などについて詳細かつ簡単に知ってもらう方法をとりました。

ネット選挙の強みを有効に利用していることがわかります。

(2)NHKから国民を守る党の活動

N国党の立花孝志代表がネット選挙で使ったツールは「YouTube」です。

この動画での活動が有権者の心を掴み、本政党は参院選の比例代表で、約98万票を獲得し、立花氏が議席を得ることになりました。

既存の政党に迫る支持を得たことがわかります。

(3)れいわ新撰組

れいわ新撰組という政党は、Twitterを積極的に活用した選挙活動を展開しました。
Twitterのトレンド世界一を目指す「Twitterを埋めつくせ!!」というキャンペーンを繰り広げ、話題を呼びました。

このキャンペーンは支持者らが、れいわ新撰組や山本太郎氏に関連するツイートやリツイートを繰り返す手法になります。

これにより、立ち上げからまだ日が浅いにも関わらず、急速に支持を広げ、約228万票を得ることになりました。

これらの事例からネット選挙には大きな効果があることがわかります。

5、有権者のメリット

メリット
ネット選挙の普及は有権者にもメリットがあります。

  • 候補者の政策や考え方に対する詳細な情報が得られる
  • 選挙期間中でも、時間・場所を問わず情報が得られる
  • 既存のメディアでは報道されにくい情報が入手できる
  • 政策や考え方が比較しやすくなる
  • 候補者に直接問いかけて、答えを聞くことができる

今までの選挙情報の入手といえば、街中を走る広報車や駅前の演説等が主でした。
それがネット選挙解禁により、どんな場所、どんな時間でも、自分の気が向いた時に知れるようになったのです。

そして、最大のメリットは「SNSで候補者に直接問いかけができるようになったこと」です。
以前は、有権者と候補者との距離が遠く、聞きたいことがあっても聞けませんでした。

しかしネット選挙解禁により、SNSで候補者に直接問いかけることが可能になったのです。

6、注意点

ネット選挙には、いろいろなメリットがある中で私たち有権者が注意しなければいけないことがあります。

  • 有権者は電子メールを使って選挙運動をしてはいけない
  • 18歳未満は選挙運動をしてはいけない
  • HPや電子メール等を印刷して配ってはいけない
  • 選挙運動期間外に選挙運動をしてはいけない
  • 候補者に関し偽りの情報を広めようとしてはいけない
  • 悪質な誹謗中傷行為をしてはいけない
  • 候補者等のウェブサイトを改ざんしてはいけない

これまで紹介してきた禁止項目に合わせて、上記8つの[注意点・禁止事項]があるので、候補者に対して、悪質な誹謗中傷をする等、表現の自由を濫用して選挙の公正を害することのないよう、インターネットの適正な利用に努めましょう。

7、今後の展望

冒頭でもお伝えした通り「ネット選挙」と聞くとインターネットで投票できる機能と勘違いした人も多いと思いますが、ネット投票が現実になる日が近い未来に訪れる可能性は高いです。

というのも、すでに政府はインターネット投票の実現に向け、2019年度の予算案に2.5億円を盛り込み、インターネット投票の実証実験をしているのです。

これからのネット選挙の可能性に期待しましょう。

まとめ

本記事を読む前よりも、あなたがネット選挙を理解できたのであれば光栄です。

これからの日本はインターネットで選挙運動ができ、近い未来に投票までできるようになる可能性は高いです。

投票参加率を上げて、これからの日本をより住みやすい国にしていきましょう。