昨今、北朝鮮からミサイルが発射される頻度が高まっています。
2022年10月4日にも日本上空を通過する形でミサイルが発射され、5年ぶりにJアラート(全国瞬時警報システム)が発令されました。
そこで、本記事では以下の2点について解説していきます。
- Jアラートの受信方法
- Jアラート発令時の行動
本記事を参考にしてJアラートの発令時に落ち着いた行動をとり、身の安全を守りましょう。
1、Jアラート(全国瞬時警報システム)とは
(引用 総務省消防庁)
Jアラートとは緊急情報を人の手を介さず瞬時に住民等に伝達するシステムを指します。
有事の際に住民が適切な避難を速やかに行うためには、住民に正確な情報を迅速に伝達することが重要であると考えられ、整えられたシステムです。
具体的に伝達される情報として、弾道ミサイルや地震、津波、気象警報に関する情報が挙げられます。
(1)Jアラートの基本的な仕組み
Jアラートの発令は以下の2つの組織が行います。
- 内閣官房
- 気象庁
弾道ミサイル攻撃に関する情報は、主に内閣官房から発令されます。
緊急地震速報や津波警報、気象警報などの防災気象情報は気象庁から発令され、消防庁を経由して全国の都道府県、市町村に送信されます。
2、Jアラートの受信設定方法
適切に素早く避難をするためにも、Jアラートをご自身の携帯電話で受信したい人も多いのではないでしょうか?
しかし、携帯電話の機種によってはJアラートを受信することができません。
そのため、まずはご自身の携帯電話がJアラートに対応しているか確認する必要があります。
また、Jアラートに対応している機種をご利用されていても、実際に受信するためには携帯電話の設定が必要な場合があります。
Jアラートの受信に必要な設定を以下にまとめました。
前提として、iPhoneとAndroidでは受信方法が異なります。
ご自身が持つ機種に合わせて説明を読み進めてください。
(1)iPhoneでの受信設定方法
iPhoneの場合、キャリアを問わず同一の設定方法になります。
手順1:「設定」アプリを開く
手順2:「通知」をタップ
手順3:「緊急速報」のボタンをON
(2)Androidでの受信設定方法
Androidの場合、キャリアによって設定方法が一部異なります。
また、端末によっても設定方法に違いがあります。
以下は一例になりますので、詳しくはお使いの機種の取り扱い説明書をご覧いただくことをおすすめします。
①キャリアがauの場合
手順1:「au災害対策」アプリから設定
手順2:「緊急速報メール」をタップ
手順3:右下の「設定」をタップ
手順4:「災害・避難情報」をタップ
手順5:「受信設定」の項目を受信するに変更
②キャリアがソフトバンクの場合
手順1:「緊急速報メール」から設定
手順2:「受信設定」をタップ
手順3:「利用する」に変更
③キャリアがNTTドコモの場合
手順1:「災害用キット」アプリを開く
手順2:「緊急速報「エリアメール」」を開く
手順3:「エリアメールの設定」をタップ
手順4:「常に最大音量で通知を鳴らす」をON
基本的に、Jアラートは大きな被害が予測される災害や攻撃に対して発令されます。
今のうちに受信方法を正しく設定し、万が一の事態でも焦らず行動できるようにしましょう。
3、Jアラートが発令されたときの行動
Jアラートは、住民の避難が必要となる災害や事象が発生した場合にのみ発令されます。
つまり、Jアラートが発令された時は速やかな正しい行動が求められます。
本章では、Jアラートが発令された時に私たちがとるべき行動について、弾道ミサイル攻撃の場合と津波・地震が発生した場合に分けて紹介します。
(1)弾道ミサイル攻撃の場合
弾道ミサイル攻撃における一番の危険は、ミサイル着弾時の爆風や爆風によって破壊された建物やガラスの片などによる被害です。
そのため、Jアラートが発令された時にいる場所によってとるべき対処法が異なります。
また、弾道ミサイルの着弾前後によってもとるべき行動は異なります。
それらケースごとに対処法をまとめたのが以下の表です。
【屋内にいる場合】 | 【屋外にいる場合】 |
【弾道ミサイル着弾前】
できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動してください。 |
【弾道ミサイル着弾前】
近くの建物の中、または地下に避難が必要です。近くに適当な建物がない場合は、物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください。 |
【弾道ミサイル着弾後】
換気扇を止め、窓を閉め、目張りをして室内を密閉してください。 |
【弾道ミサイル着弾後】
口と鼻をハンカチで覆い、現場から直ちに離れ、密閉性の高い屋内または風上へ避難してください。 |
(2)津波・地震の場合
津波は沿岸の地形等の影響により、波高が局所的に予想より高くなる場合があります。
「ここなら安心」と思わず、より高い場所を目指して避難することが大切です。
また、予想される津波の最大波高が3mを超えると大津波警報が発令されます。
大津波警報が発令された場合、2011年3月11日に起こった東日本大震災の時のような巨大津波が日本に到達する可能性があるので、迅速な避難が必要です。
日頃から高台や津波タワーなどの確認を行い、万が一の場合でも落ち着いて行動できるようにしましょう。
4、まとめ
Jアラートの受信方法や発令時における対処法について取り上げて解説しました。
北朝鮮の弾道ミサイル発射によって、5年ぶりにJアラートが発令されたことを機に、再度Jアラートへの認識を強めていくことが必要でしょう。
本記事が、万が一の時にお役に立てるきっかけになれば幸いです。