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スーパーシティとは?内閣府が目指す理想の未来都市構想を簡単解説

投稿日2021.2.19
最終更新日2023.06.06

スーパーシティとは、AIやビッグデータを活用し、社会の在り方を根本から変えるような未来都市のことです。

キャッシュレス、自動運転、行政手続きの改善、遠隔医療や遠隔教育の導入など、各地域の課題を一挙に解決しようという画期的な取り組みです。

現時点では構想の段階ですが、「第四次産業革命」を体現する世界最先端都市の創生を目指して、内閣府が基本コンセプトを取りまとめています。

今回はスーパーシティについて、以下のとおり解説します。

  • スーパーシティの概要
  • スーパーシティ法について
  • スーパーシティ実現のための取り組み

本記事がお役に立てば幸いです。

1、スーパーシティとは

スーパーシティ
まずは、スーパーシティの概要についてご説明します。

今や、キャッシュレス決済の導入や自動運転の実現など私たちの暮らしの利便性は、急速に高まっています。
など私たちの暮らしの利便性は、急速に高まっています。

キャッシュレスビジョンとは?経済産業省が推進する理由と課題を解説

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ただし、それらはあくまで「一部での導入」または「個別分野限定の実証実験的な取り組み」であるという側面があります。

「一つの都市でまるごと適用される」程の規模感で、AIやビッグデータを活用した便利な暮らしを目指すのが「スーパーシティ」の構想です。

スーパーシティの基本的なコンセプトは3つあります。

  1. 幅広く生活全般をカバーする取組であること(例えば決済の完全キャッシュレス化、行政手続のワンスオンリー化、遠隔教育や遠隔医療、自動走行の域内フル活用など)
  2. 一時的な実証実験ではなくて、2030年頃に実現され得る「ありたき未来」の生活の先行実現に向けて、暮らしと社会に実装する取組であること
  3. 供給者や技術者目線ではなくて、住民の目線でより良い暮らしの実現を図るものであること

引用:首相官邸・国家戦略特区・スーパーシティ解説

上記3要素を合わせ持ったものがスーパーシティであると定義されています。

包括的な取り組みやシステム連携によって「まるごと未来都市」を目指し、内閣府が取り組みを進めている構想こそが「スーパーシティ」なのです。

参考:首相官邸・国家戦略特区・スーパーシティ解説

2、スーパーシティ構想の背景

国際的に見ても、部分的なAIやビッグデータを効果的に活用したシステムの普及が急速に進んでいます。

例を挙げると以下のようなものがあります。

  • Wi-Fiを基盤としたインフラ管理(スペイン・バルセロナ)
  • 顔認証でのキャッシュレス決済システム(中国・杭州)

以上のように一部先行して取り組みを進めている国もありますが、「まるごと未来都市」を実現している国は未だにありません。

「まるごと未来都市」とは、以下の3要素を満たす都市を指します。

  • 幅広く生活を支えるサービスが導入されていること
  • 複数のサービスがデータ連携を通じて相乗効果を発揮していること
  • その成果が住民に評価されるような事業になっていること

現在日本は、スーパーシティに必要な技術要素が着々と揃ってきている段階です。
しかし、規制改革が追いついていないことなどもあり、「実践する場が存在しない」という状態にありました。

そこで、国家戦略特区制度(大胆な規制緩和及び税制面での優遇措置、地域や分野が限定されている)を活用し、世界最先端の日本型スーパーシティを実現しようという、「スーパーシティ」構想が提唱されたのです。

参考:首相官邸・国家戦略特区・スーパーシティ解説

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3、スーパーシティ法とは

スーパーシティ
スーパーシティの実現に向けて、スーパーシティ法が2020年6月3日に公布、9月1日に施行されました。

この法律には大きく2つの役割があります。

  • 数のサービスを同時に立ち上げるために、複数分野の規制改革を同時・一体的に進めていくための手続きの設定
  • データ連携基盤整備事業の事業者に対して、国や自治体が持つデータの提供を求めることができる、という規定の追加

法律成立前の従来型では、事業計画立案後、各省庁が個別に内容を検討した上で法律改正、事業計画提出・認定という流れがありました。

各省庁が自身の立場で一つの構想を検討するため、内容検討の段階で、事業内容がバラバラになってしまうことがあったのです。

スーパーシティ型では、まず内閣府も含めた自治体や事業者などの区域会議を経て、住民合意のもと、基本構想を総理に提出・構想という流れになります。

同時に規制の特例措置を求め、総理のところまで話が進んだ段階で、事業計画立案が終了するので、各省庁が検討する際の流れがスムーズになります。

各省庁における検討プロセスでは、特区諮問会議の意見を必ず聞くというステップを踏むことになりました。

また必要があれば、諮問会議が規制所管省庁に対して、勧告できるようになっています。

スーパーシティ法による新たな仕組みの導入によって、複数分野の革新的サービスが同時に実現しやすくなる「特別な規制改革」の手続きが可能となりました。

参考:首相官邸・国家戦略特区・スーパーシティ解説

4、スーパーシティ実現のための環境整備

続いて、スーパーシティ実現のための具体的な取り組みや環境整備についてご説明します。

(1)スーパーシティ・スマートシティフォーラム2019

スーパーシティ法成立に先駆けて、2019年6月29日に「スーパーシティ・スマートシティフォーラム2019」が大阪で開催されました。

このフォーラムはスマートシティに関連する世界初の国際フォーラムです。

G20サミットと同じタイミングに開催され

  • 75の自治体
  • 207の企業
  • 20の研究機関

これらを含む1128名が参加しました。
海外の識者によるパネルディスカッションや、企業28社によるブース展示等が行われ、活発な議論が巻き起こりました。

(2)スーパーシティ・オープンラボ

スーパーシティ・オープンラボとは、オンライン上で自治体と事業者がつながるコミュニティのことです。

具体的には、企業や各種団体がバーチャルの展示ブースで、自身の知見や最先端の技術を生かした取り組みを幅広く発信しています。

スーパーシティ構想実現に取り組む全国の自治体を、技術的な側面からサポートすることが目的です。

2020年8月31日時点では、オープンラボへ参加している事業者数は174を超えていました。

(3)自治体アイデア公募

また、2019年9月9日からは、スーパーシティ構想の検討を進めている自治体などにおいて、検討中アイデアを募集する「自治体アイディア」公募が実施されました。

参考:首相官邸・国家戦略特区・スーパーシティ解説

PoliPoliで公開されているIT関連の取り組み

誰でも政策に意見を届けることができる、政治プラットフォームサービス「PoliPoli」では、「Web3.0」を日本の成長戦略の柱にする政策について、以下のように公開されています。
あなたの願いや意見が政策に反映されるかもしれないので、是非下記のリンクからコメントしてみてください。
PoliPoli|「Web3.0」を日本の成長戦略の柱に!

(1)「Web3.0」を日本の成長戦略の柱に!政策の政策提案者

議員名 平 将明
政党 衆議院議員・自由民主党
プロフィール https://polipoli-web.com/politicians/CU6xgdz9r8x0M4IpSq2y/policies

 

(2)「Web3.0」を日本の成長戦略の柱に!政策の政策目標

政策目標は主に以下の通りです。

  • Web3.0時代を見据えた国家戦略の策定・推進体制の構築
  • ブロックチェーンエコシステムの健全な育成
  • NFTビジネスの発展促進

(3)実現への取り組み

実現への取り組みは以下の通りです。

  • 担当大臣の設置
  • ブロックチェーンエコノミーに適した税制改正
  • NFTビジネスをめぐる法令や指針の整備

この政策の詳細をより知りたい方や、政策の進捗を確認したい方は下記リンクからご確認ください。

「Web3.0」を日本の成長戦略の柱に!

まとめ

今回はスーパーシティについてご説明しました。スーパーシティが誕生したら、どれほど便利な暮らしが実現するのでしょうか。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、遠隔医療システムの導入など一部で規制緩和が進んでいるとはいえ、この「未来都市」の実現のためには、大胆な規制改革が必要かもしれません。

この記事の監修者
政治ドットコム 編集部
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