政治ドットコムニュース地球温暖化とは?原因や日本及び世界の対応を簡単解説

地球温暖化とは?原因や日本及び世界の対応を簡単解説

投稿日2020.7.3
最終更新日2020.07.03

地球温暖化とは地球の平均気温が上昇する現象のことを指します。
地球温暖化問題は、地球及び人間に悪影響をもたらす可能性があるので、一人一人が身近なことと考えるべきかもしれません。

そこでこの記事では、

  • 地球温暖化問題の本質
  • 日本と世界の取り組み

についてご紹介します。
本記事がお役に立てば幸いです。

1、地球温暖化とは


地球温暖化とは、大気中の二酸化炭素が増えたことで、地球の平均気温が上がるとされている現象のことです。
そして、地球の平均気温の上昇は、人類にさまざまな悪影響を及ぼすと言われています。

例えば、多くの人の命を奪う異常気象に伴う大規模災害が、地球温暖化によって引き起こされている、と指摘する専門家もいます。

(1)地球はどれくらい温まっているのか

地球は今どれくらい温まっているのでしょうか。
「世界の平均気温」は、陸地の地表付近の気温と海面の水温の平均で算出します。

2019年の世界の平均気温は、1981~2010年の世界の平均気温より、0.43度上がっています。
これは1981年の統計開始以降、2番目に高い気温です。

世界の平均気温は、1年ごとにみると上がったり下がったりしていますが、傾向をみると「100年で0.74度」のペースで上昇しています。

ここで次のような疑問が湧くのではないでしょうか。

  • 0.74度上がったくらいで大勢に影響があるのか
  • 100年に0.74度の上昇は、深刻な上昇スピードといえるのか

気象庁と東大大気海洋研究所などによると、世界の平均気温が1度上昇すると、日本の猛暑日の発生回数は現行の1.8倍になります。

2018年の夏の熱中症の死者は1,000人を超え、過去最多となりました。
ここからさに0.74度上昇したら、事態はさらに深刻になるでしょう。

そして、国立研究開発法人科学技術振興機構によると、世界の平均気温の上昇スピードはさらに速くなり、2050年までにさらに1度上昇すると試算されています。

2、地球が温暖化する原因

地球が温暖化しているのは、二酸化炭素が増えていることが1つの要因として挙げられます。

(1)二酸化炭素はどれくらい増えているか

二酸化炭素はどれくらい増えているのでしょうか。
以下のグラフは、全国地球温暖化防止活動推進センターが作成した、緯度別の「大気中の二酸化炭素濃度の推移」です。
二酸化炭素濃度推移

引用 全国地球温暖化防止活動推進センター

このグラフから、次のことがわかります。

  • 時代が進むごとに二酸化炭素濃度が右肩上がりで高くなっている
  • 先進国が多く位置する北半球(80N~赤道)のほうが、南半球(赤道~80S)より二酸化炭素濃度の上昇スピードが速い

二酸化炭素が増えるのは、石油や石炭などの化石燃料を燃やしているからです。
化石燃料を燃やすのは、電気やガソリンをつくって、経済活動を活発化させるためです。

昔より現代のほうが経済活動が活発になっていますし、南半球より北半球のほうが経済規模が大きく、上記のグラフは見事に世界の経済実態に合致しています。

(2)二酸化炭素が多いとなぜ地球が温かくなるのか

二酸化炭素は地球温暖化の原因の1つとされていますが、二酸化炭素自体が地球を温めているわけではありません。

二酸化炭素が持つ「温室効果」という性質が、地球を温めてしまうのです。それで二酸化炭素のことを、温室効果ガスと呼ぶことがあります。

二酸化炭素が増えると、地球から宇宙に放出するエネルギーが減ってしまいます。
それは二酸化炭素が、地表から放出された赤外線を吸収してしまうからです。

地表から赤外線を放出することで、地球は宇宙にエネルギーを放出できているのですが、その工程が二酸化炭素によって阻まれてしまうのです。

3、地球温暖化による人間への悪影響

世界自然保護基金(WWF)によると、地球温暖化は次の8つの悪影響を人間たちにもたらします。

  • 高潮、洪水、海面上昇による健康障害や生計崩壊のリスク

世界の平均気温が上昇すると、海水が膨張するなどして「海の量」が増えてしまいます。それで高潮、洪水、海面上昇が発生して街が飲み込まれると、人々の健康が害されたり、生活者の生計が崩壊したりしてしまいます。

  • 大都市部への内水氾濫による健康障害や生計崩壊のリスク

大都市は河川や海辺の近くにつくられることが多いので、洪水は大都市も襲います。
大都市は人口が密集しているので、健康障害や生計崩壊のリスクはより深刻になります。

  • 極端な気象現象によるインフラが停止するリスク

ゲリラ豪雨や台風やハリケーンが頻発することで、インフラがダメージを受け、人々の生活も経済も毀損されます。

  • 熱波による死亡や疾病のリスク

夏がより暑くなることで、熱中症による死亡リスクが高まります。
また、気温が高くなると病原菌が活発化するので、疫病が流行する恐れがあります。

  • 気温上昇や干ばつによる食料不足や食料安全保障の問題が起きやすくなる

気温上昇も干ばつも、農作物や家畜の生育を阻みます。世界的に農作物が収穫できず、肉を生産できなくなると、世界的な食料不足が生じ、食料生産国は輸出をしなくなったり、高値で輸出したりするようになります。

世界中で食料の「奪い合い」が起これば、安全保障の問題に発展しかねません。

  • 水資源が不足して農業生産が減少するリスク

地球温暖化によって水資源が不足すると、農業生産に回せる水が減り、農業生産が減少します。

  • 陸域や淡水の「生態系や生物多様性」が失われ、関連サービスが損失を受けるリスク

地球温暖化によって、陸域や淡水の生態系や生物多様性が損なわれるリスクが高まります。
生態系や生物多様性を活用したサービスも提供できなくなります。

  • 海域の「生態系や生物多様性」が失われ、関連サービスが損失を受けるリスク

生態系や生物多様性が損なわれるリスクは、海域でも高まります。
やはり海域での、生態系や生物多様性を活用したサービスが提供できなくなります。

この8つの事態が現実のものになれば、人々の生活も経済も危険に晒されるかもしれません。

4、日本の取り組み

日本も世界も、地球温暖化対策を進めています。
まずは日本の取り組みから紹介します。

(1)低炭素社会の実現と再生可能エネルギーの可能性

現代は二酸化炭素濃度を高める、高炭素社会といえます。
そこで低炭素社会を実現すれば、二酸化炭素を減らすことができます。

例えば、風力発電や太陽光発電によって、電気をまかなう事により二酸化炭素の排出量を減少させることができます。
再生可能エネルギーの導入は、低炭素社会の第一歩といえるでしょう。

(2)新築や増改築する建造物に対する省エネ基準の適応の義務化

建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)が2016年に施行されました。
この法律によって、2,000平方メートル以上の非住宅建築物を新築したり増改築したりするときは、省エネ基準に適合させることが義務化されました。

(3)次世代自動車の普及

地球上を縦横無尽に走る無数の自動車も、大量の二酸化炭素を排出しています。
そこで二酸化炭素を排出しない、または

  • 排出量が少ない電気自動車
  • ブラグイン・ハイブリッド自動車
  • ハイブリッド自動車
  • 燃料電池自動車

を普及させようという動きがあります。

(4)都市緑化

都市緑化とは、鉄とコンクリートがひしめく都会に、緑を増やす取り組みです。
緑が増えると、都市の乾燥化やヒートアイランド現象を軽減できます。
また、緑化は、都会の人々のストレスを減らす効果も期待できます。

5、世界の取り組み


地球温暖化問題には、世界各国が連携して臨まないと解決できません。
世界的な取り組みとして、パリ協定と国連気候変動枠組み条約を紹介します。

(1)パリ協定とは

国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)が2015年、フランス・パリで開かれ、「2020年以降の気候変動問題に関する国際的な枠組み」が決まりました。

この枠組みのことを「パリ協定」と呼んでいます。

パリ協定は、55カ国以上が参加して、世界の温室効果ガス総排水量の55%以上をカバーする国が批准しないと発効しませんが、2016年に無事、発効できました。

2017年現在、世界の温室効果ガス総排水量の86%にあたる159カ国・地域をカバーしています。

日本の資源エネルギー庁によると、パリ協定を発効できたのは、当時のアメリカ大統領、オバマ氏の働きかけが大きかったとされています。

パリ協定を批准した国は、次の2つの目標に向けて取り組まなければなりません。

  • 世界の平均気温上昇を産業革命以前と比べて2度より十分低く保ち、1.5度を抑える努力をする
  • そのために世界の温室効果ガスの排出量を減少に転じさせて(ピークアウトさせて)、21世紀後半には、温室効果ガスの排出量と、森林などによる温室効果ガスの吸収量のバランスをとる

(2)国連気候変動枠組条約とは

パリ協定や、その前に締結された京都議定書は、「国連気候変動枠組条約」(United Nations Framework Convention on Climate Change)が基礎になっています。

1992年に国連で採択されたこの条約の目標は「地球温暖化対策に世界全体で取り組んでいくこと」です。

この条約に基づき1995年に第1回の気候変動枠組条約締結国会議(COP、Conference of Parties)が開かれました。これがCOP「1」になります。

京都議定書が合意された1997年の京都会議は「COP3」、パリ協定が合意された2015年のパリ会議は「COP21」になります。

まとめ

地球温暖化は、人々にとって身近な問題です。

環境省は国民に、「レジ袋を使わない、エアコンの設定温度を控える、水や電気を節約する、エコドライブを心がける、エコ製品を選ぶ」といった行動を取ることを求めています。

人々の意識が地球温暖化解決に向かえば、この難題を解決できるはずです。