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国会議員の数は?仕事もわかりやすく解説

投稿日2020.8.3
最終更新日2020.08.17

国会議員は全員で何人いるのでしょうか。
また、どのような方法で、どのような人が国会議員になれるのでしょうか。
今回は、国会議員の人数や、その役割について説明します。

1、国会議員の数は何人?

国会議員の数
日本の国会議員は713人います。
この数字は定数(決められた数字)で、原則変えられません。

現在は、衆議院の定数が465人で参議院が248人です。
さらに衆議院は465人のうち、289人が小選挙区、176人が比例代表から選出されます。

一方で、参議院は、148人が選挙区、100人が比例代表から選出されるルールとなっています。
定数は公職選挙法という法律で決められています。

そのため、よほどの理由がない限り、定数と実際の議員数は一致します。
例外は退職や死亡、知事選挙や市長選挙への出馬などです。

(1)衆議院選挙の制度

まずは衆議院における選挙の制度を説明します。
衆議院選挙の制度は小選挙区比例代表制並立制が採用されています。

つまり

  • 小選挙区
  • 比例代表

この2つの選挙が実施されるということです。

①小選挙区制

小選挙区制とは、全国を約300に区切り、各区でもっとも票を得た候補者が当選する仕組みです。
この制度で国会議員になることができるのは各区1人のみになります。

②比例代表制

衆議院選挙における比例代表制とは、全国を11に分け、各政党の得票率に応じて議席が配分される仕組みです。

基準は東北地方、中部地方などの概念で区切られます。
得た票の多い政党から優先的に新たな国会議員が生まれます。

衆議院選挙では、我々有権者は投票用紙に候補者の名前でなく、政党名を記入します。
個人名を書くと票が無効になるので気をつけましょう。

(2)参議院選挙の制度

ここでは参議院における選挙の制度を説明します。
参議院選挙では選挙区制と比例代表制の並立が採用されています。

①選挙区制

選挙区制は都道府県を1つずつ分け45の選挙区から1〜6名を当選させるシステムです。

都道府県で区切っているのにもかかわらず、選挙区が47ではなく、45しかないのは過疎地域を一部、1つの区としてまとめているからです。

これを合区といいます。
前回の参議院選挙から、合区が実施されています。

具体的には鳥取県と島根県、徳島県と高知県が合区の対象です。

選挙区制については以下の関連記事でより詳しく解説しています。

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②比例代表制

参議院選挙における比例代表制は衆議院のものと少し制度が異なります。
1つは区切り方が変わります。

衆議院選挙での比例代表制は全国を11ブロックに分けていましたね。
しかし、参議院選挙では、分けません。

つまり日本列島全体を1つのブロックとみなします。
そのため日本全国の有権者の票を集計し、政党別に振り分けます。

具体的にはドント方式という方法で票が配分されます。
もう1つの違いは、投票用紙の書き方です。

衆議院の比例代表制は政党名だけでしたが、参議院では候補者名でも問題ありません。
好きな方を書けばいいのですが、衆議院選挙と参議院選挙のルールを間違えないように注意してください。

比例代表制について更に詳しく知りたい方は以下の関連記事をご覧下さい。

比例代表制とは?小選挙区制との違いについて簡単解説

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2、国会議員ってどんな人?

国会議員とは、簡単にいうとは私たちの「代表者」です。
どんな人が国会議員になれて、どんな仕事をしているのでしょうか。

(1)国会議員の仕事内容

国会議員の仕事は日本を良くすることです。

ではどのように良くするのでしょうか。
国を良くする方法は決して1つではなく、様々な方法があるはずですよね。

そこで私たち国民の出番です。
国民が「こんな風に日本を良くしてほしい」と選挙で投票し、当選した議員がそれに応じて活動をします。

まさに代表者と言える役割ですね。
加えて、国会議員の仕事は具体的には下記の3つに分けられます。

①法律案の提出

国会は立法府と呼ばれています。
呼んで字のごとく「法を立てる」つまり法律を作るための場所です。

作るのは立法府である国会にいる国会議員です。
現状として法案の多くは行政府である政府が提出しているのですが、国会議員も出すことができます。

前者において、国会議員は自身が所属する委員会で審議をする必要があります。

②国会での質問

よく国会中継で流れているのが本会議での質疑応答です。
先ほどの委員会での審議でも質問が飛び交います。

法律ができる順番ですが、まずは委員会で審議をし、その後本会議で再び審議し採決されます。

その後、衆参両議院で可決されれば法案は成立となります。

③国政調査権の活用

国政調査権とは、議会に与えられた権利で、職責を果たすために必要な情報を得ることができる制度です。

通常の質問とは違って文面で内閣に問いかけをしたり問題提起ができる質問主意書もあります。
議員1人でも提出が可能で調査範囲も幅広いため大きな特権となっています。

国政調査権を活用して情報収集を行い、審議でアウトプットするのが国会議員の仕事の1つでもあります。

(2)国会議員になる条件

国会議員になる条件
国会議員になる方法は極めて単純です。
繰り返しになりますが、1つは国民に選挙で選ばれなければいけません。

国民の代表者として国を動かす仕事をするわけですから当然ですね。
選挙権はご存知の通り、18歳以上になると与えられます。

また、被選挙権と呼ばれるものもあります。
選挙に出る権利ですね。

こちらを満たさなければ議員にはなれません。

被選挙権は衆議院だと25歳以上で参議院は30歳以上となります。
衆議院と参議院については後ほど詳しく解説します。

ちなみに選挙権、被選挙権ともに日本国民であることが必須になっています。

3、国会について

そもそも国会議員の「国会」とは何でしょう。
国会とは、国会議員から構成される国家の議会を指します。この国会が持つ3つの性質を解説します。

(1)国民の代表機関

分かりやすく言い換えると、国民の代表である国会議員が国のために重要な議論などを行う機関です。

(2)国権の最高機関

国会とは国権の最高機関です。
これは敬意を払った表現であり法律の世界では「政治的美称説」といいます。

また、最高機関という表現は国会を他の国家機関よりも上位の機関であることを意味するといった「国会主権説」なる解釈も存在します。

ただ日本は司法・立法・行政がお互いを監視し合う三権分立の制度をとるため、それに相反する国会主権説でなく政治的美称説が通説となっています。

(3)唯一の立法機関

議論してどうするかというと、法律を作ります。
立法権を独占しているのが国会です。
このことから国会は「唯一の立法機関」と呼ばれたりもします。

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4、衆議院と参議院について

衆議院と参議院についても、しっかり理解しましょう。

(1)衆議院とは

衆議院はいわゆる下院です。
下院とは二院制を採用する国おける片方の議院の名称のことをいいます。

日本では下院を衆議院と呼んでいます。
下院の特徴としては「解散」と呼ばれる機能が備わっているところでしょう。

解散とは任期満了前に、全ての衆議院議員は議員ではなくなるという事を指します。

つまり衆議院議員は解散が宣言されると、その地位を失います。
事実上のリストラであり、次に当選できなければ無職になる可能性があります。

さらに解散がなくても任期は4年と短めとなっており、民意がより反映されていると考えられます。

民意のより反映された衆議院には特権があります。
これは衆議院の優越と呼ばれる権能です。

衆議院の優越は以下の関連記事で詳しく解説していますので是非ご覧下さい。

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(2)参議院とは

参議院は上院にあたります。
解散がなく任期も6年と長いです。

さらに3年ごとに定数の半分が選挙で入れ替わるため安定しているのが特徴です。

また、衆議院が解散して国会が開けないケースを考慮して、参議院の緊急集会という国会の機能を代替する集会があります。
衆議院に対して補完的な役割も担っているのが参議院です。

まとめ

思ったよりも国会議員の数は多いと感じたかもしれません。
国会議員の数は原則713人、そのうち衆議院は465人で参議院が248人です。

これらは定数なので、退職などの例外がなければ、現実の議員数と一致します。

国会議員になるには選挙において国民に選ばれる必要があり、当選したら主権者である国民の代理人として公務に励みます。

たくさんの定数があるからこそ、立候補者が掲げる政策などを考慮し、慎重に選ばなければいけません。