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政治ドットコム金融・財政税金確定申告とは?対象者・青色、白色申告の違い・申請方法を簡単解説

確定申告とは?対象者・青色、白色申告の違い・申請方法を簡単解説

投稿日2021.5.18
最終更新日2023.04.27

確定申告とは、1年間で課される税金を確定させるために、収入などを税務署に申告することです。 

申告の対象者は、個人事業主、副業をしている会社員、投資で利益を得た人など様々です。

今回の記事では、以下についてわかりやすく解説します。

  • 確定申告の概要
  • 確定申告の義務がある人
  • 確定申告の流れ
  • 青色申告と白色申告の違い
  • 年末調整との違い

本記事がお役に立てば幸いです。

1、確定申告とは

確定申告
確定申告とは、「この1年で私はこれだけの所得があったので、私が払う所得税は○○円です」というように、納めるべき税額を税務署へ報告する手続きのことです。

ここでは、

  • 所得の種類
  • 申告に期限

について見ていきましょう。

(1)所得の種類

確定申告で納める所得税は、「所得」にかかるものですが、収入がすべて「所得」になるとは限りません。

所得は以下のように定まります。

「所得」=「得た収入」―「経費などの必要経費(控除額も含む)」

日本の所得税法では、以下10種類が所得税の課税対象です。

  • 給与所得(おもに給料ボーナスなど)
  • 事業所得(農業や漁業、製造業やサービス業など)
  • 不動産所得(土地や建物、借地権などの貸付など)
  • 利子所得(預貯金や債権の利子、投資信託の分配など)
  • 配当所得(株式の分配金など)
  • 退職所得(退職金など)
  • 山林所得(山林伐採や立ち木の売却など)
  • 譲渡所得(建物やゴルフ会員権のような資産の売却など)
  • 一時所得(保険金や懸賞の賞金など)
  • 雑所得(以上のいずれにも当てはまらない所得)

所得の種類や金額によって、申告不要となるケースもあります。

参考:所得の種類と課税方法|国税庁

(2)申告の期限

確定申告を行うのは、年に1回です。
原則「2月16日~3月15日」の1ヶ月間に、前年1月1日~12月31日までの所得を申告し、納税します。

期限を過ぎると「期限後申告」となり、「延滞税」が課される場合があります。
「還付申告」をする場合は、上記の申告期間を過ぎてもかまいません。

申告対象期間の翌年1月1日以降なら、いつでも還付申告の手続きができます。
受付期間は、5年です。

還付申告の対象者は、以下になります。

  • 医療費控除・寄付金控除を受けたい人
  • 住宅ローンを受けたい会社員(初年度のみ)
  • 特定の寄附をした人
  • 退職後、年末調整しておらず、所得税を支払いすぎている人

参考:確定申告特集|国税庁

2、確定申告の義務がある人

以下に該当する人は、確定申告の義務が発生します。

  • 個人事業主
  • 一定の条件を超える会社員
  • 公的年金等の収入額が400万円を超える人
  • 投資で利益を得た人

それぞれについて、以下で確認していきましょう。

参考:初めて確定申告をされる方へ|国税庁

(1)個人事業主

個人事業主とは、個人で事業を行っている人のことです。
家族経営の飲食店事業者や、個人弁護士・税理士などが当たります。

 ただ、

  • 売上が赤字である
  • 所得控除額が売上よりも大きく、納める税金がない

という場合には、申告義務は生じません。 

(2)一定の条件を超える会社員

一般的な会社員は、源泉徴収という形で、会社がまとめて納税手続きをするので、確定申告は不要です。 

ただし、

  • 年収が2000万円以上の人
  • 2ヶ所以上から給与をもらっている人
  • 副業などの合計額が20万円以上の人
  • 外国企業などから退職金をもらった人

に当てはまる人は、正しい所得を明確にするために、確定申告をする必要が出てくる場合があります。

(3)公的年金等の収入額が400万円を超える人

年間の公的年金が400万円を超える人は、確定申告が必要です。
また、公的年金に関する所得以外に、20万円以上の所得がある人も、確定申告を行わなければなりません。

確定申告

画像出典:ご存じですか?年金受給者の確定申告不要制度|政府広報オンライン 

(4)投資で利益を得た人

不動産や株式などへの投資で利益を得た人は、その合計額や所得状況によって、確定申告の義務が発生します。

株式投資による利益の納税については、独自のルールがあるため、個別に調べる必要があります。

一例としては、「NISAを利用している場合、120万円までの利益なら申告は必要ない」といったものです。

3、確定申告の流れ

確定申告
確定申告には、確定申告書を税務署に提出する必要があります。
ここでは、確定申告の主な流れである

  • 必要書類の準備
  • 確定申告書の作成
  • 税務署への提出
  • 税金の納付または還付

について解説していきます。

(1)必要書類を準備する 

申告内容に応じて、必要なものを準備しておきましょう。

  • 本人確認書類(マイナンバーカードなど)
  • 印鑑
  • 金融機関の記帳もしくは口座番号
  • 確定申告書
  • 所得を証明する書類
  • 控除を受けるための書類

所得を証明する書類は、

  • 源泉徴収票
  • 青色申告決算書
  • 収支内訳書
  • 株の年間取引計算書

が当てはまります。

控除を受ける場合にも、控除の種類によって必要書類が異なるので、調べておきましょう。
たとえば、医療費控除では、医療費の領収証が必要です。

(2)確定申告書を作成する

確定申告書の入手方法は、以下の3通りです。

  • 国税庁のHPからダウンロードする
  • 税務署や税務課、確定申告相談会場で受け取る
  • 税務署から郵送で取り寄せる

確定申告書には、

  • 確定申告書A
  • 確定申告書B

の2つがあります。

確定申告書Aは、会社員やアルバイトなど、給与や年金を受け取っている人向けの申告書です。
確定申告書Bは、収入の種類に関係なく、誰でも利用できる申告書ですが、Aと比べ記入項目が多くあります。

確定申告書を入手したら、「所得控除の金額」を計算し、「納める分の税金」もしくは「還付される税金」を書きます。

 還付を受ける場合は、振込先の口座も記入しましょう。
国税庁のHPには、「確定申告書等作成コーナー」という確定申告書を作成できるWebサービスがあります。

画面の案内に沿って金額等を入力するだけで、申告書を作成できます。

(3)税務署へ提出する

税務署への確定申告書の提出する方法は、以下3つです。

  • 税務署の窓口で手渡しする
  • 税務署へ郵送する
  • e-Tax(電子申告システム)を利用する

窓口で提出する場合、

  • マイナンバーが確認できる書類
  • 身分証明書

が必要になります。
郵送の場合には、コピーを同封しましょう。

e-Taxでは、「確定申告書等作成コーナー」からオンラインでの提出ができます。

2019年1月には、

  • マイナンバーカード方式
  • ID・パスワード方式

の2つの方法から、e-Taxを利用できるようになりました。
また2020年1月31日からは、スマートフォンでの申告も可能となり、行政手続きの電子化が進んでいます。

(4)税金の納付・還付

未払い分の税金がある場合には、別途税務署へ納税する必要があります。
納税期限は、確定申告と同じ3月15日までです。

還付を申告した場合は、通常1~2ヶ月程度で「国税還付金」として、指定口座に入金されます。 

参考:確定申告特集|国税庁
参考:確定申告書等作成コーナー|国税庁

4、青色申告と白色申告の違い

確定申告には、

  • 青色申告
  • 白色申告

の2種類があります。
それぞれの特徴について見ていきましょう。 

(1)青色申告

青色申告とは、一定の要件を満たすことで、税制上の優遇が受けられる申告です。

対象となるのは、以下の所得がある人になります。

  • 事業所得
  • 不動産所得
  • 山林所得 

申告形式は、

  • 55万円もしくは65万円が控除される「複合簿記」
  • 10万円が控除される「簡易簿記」

のどちらかです。

青色申告のメリットとしては、

  • 身内に給料を払って経費にできる
  • 10万円以上30万円未満の高額の物を一括で経費にできる
  • 家賃や電気代などの経費になり得る
  • 最大で65万円の控除を受けられる
  • 赤字を3年間繰り越せる

などがあります。

青色申請のメリットを受けるためには、事前に

  • 開業届
  • 青色申告承認申請書

を提出し、承認されることが必要です。

「開業2ヶ月後以内」または「1月1日から3月15日の間」に、「青色申告承認申請書」を申請しなければ、来年からの適用となるので、申請時期には注意しましょう。

参考:青色申告制度|国税庁 

(2)白色申告

白色申告とは、青色申告以外の人が利用する申告になります。

申請形式は記入項目が少ない「単式簿記」で、事前申請も必要ありません。 

2014年1月から、事業所得が300万円以下でも、帳簿の記帳・保存が義務化されました。

参考:個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について|国税庁

5、年末調整との違い

年末調整とは、会社が行う所得税額を計算する手続きのことです。
一方、確定申告は、個人が自分で計算して税務署に申告・納税する手続きになります。

毎月の源泉徴収額は

  • 給与の額は1年間変わらない
  • 控除の金額が変わらない

ことを前提としているため、実際の所得税と異なるケースが出てきます。
年末に、会社が最終的な所得額に調整することで、ズレのない所得税額を確定させるのです。

給与所得が一箇所しかない場合は、年末調整だけで所得税額が確定するので、確定申告は不要になります。

ただし、以下に当てはまる人は、確定申告を行う必要が出てきます。

  • 給与年収が2000万円を超える人
  • 20万円以上の副業収入がある会社員
  • 医療費や寄付金控除などを受けた人

参考:年末調整|国税庁

年末調整について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

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まとめ

今回は「確定申告」について解説しました。

最近では、確定申告ソフトやスマートフォン向けアプリの普及により、比較的簡単に確定申告ができるサービスが増えています。

また副業を解禁している企業も増え、確定申告はより身近な手続きとなるでしょう。
正しい知識を身につけ、過不足のない自分に適した確定申告をしましょう。

 

この記事の監修者
政治ドットコム 編集部
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