政治ドットコム経済経済特区とは?日本では沖縄にある特別な地域〜メリットを解説

経済特区とは?日本では沖縄にある特別な地域〜メリットを解説

投稿日2020.10.2
最終更新日2020.10.05

経済特区とは、税制上の優遇措置や規制緩和など特別な措置を設けられた地域のことです。
地域や国全体の経済発展の推進を目的としており、日本では沖縄に指定地域があります。

今回は経済特区について、以下のとおり解説します。

  • 経済特区の概要
  • 経済特区としての沖縄
  • 世界の経済特区

本記事がお役に立てば幸いです。

1、経済特区とは?

経済特区
経済特区は経済特別区とも呼ばれ、税制上の優遇措置及び規制緩和などの特別な措置が設けられた地域を指します。

目的は、地域や国全体の経済発展の推進です。
経済特区は特別な恩恵を受けている地域であるため、他の地域と比較し、様々な分野において経済発展を遂げています。

アジアでは1979年に中国で指定されたのが最初です。
日本では、沖縄県の

  • 情報通信産業特別地区
  • 金融業務特別地区
  • 特別自由貿易地域

などが経済特区に指定されました。

参考:経済特区沖縄

2、経済特区としての沖縄

沖縄には他の都道府県にはない独自の特区・地域制度があります。
以下では、具体的な各種の優遇措置についてご紹介します。

経済特区沖縄
画像出典:沖縄特区・地域税制活用ワンストップ相談窓口

(1)観光地形成促進地域

観光地形成促進地域は、国内及び海外からの観光客を対象に、観光施設の整備促進を目的として指定された地域です。

世界に誇れる「沖縄観光ブランド」を確立することで、世界に広く認知される観光リゾート地の形成を目指しています。

対象地域は沖縄県全域で、対象業種・施設は以下の通りです。

  • スポーツ・レクリエーション施設
  • 教養文化施設
  • 休養施設
  • 集会施設
  • 販売施設(県知事指定)

この地域では「投資税額の控除」を受けることができます。
具体的には、上記の対象業種・施設に関連する

  • 機械や建物に対する投資税の控除
  • 不動産取得税の課税免除

などの税制上の優遇を受けることができます。

(2)経済金融活性化特別地区

経済金融活性化特別地区は、経済金融の活性化を目的として指定された地域です。
従来の金融特区を抜本的に変えることで、沖縄における経済金融の活性化が目的となっています。

対象地域は名護市で、対象業種・施設は以下の通りです。

  • 金融関連産業
  • 情報通信関連産業
  • 観光関連産業
  • 農業
  • 水産養殖業
  • 製造業
  • 自然科学研究所
  • 法律事務所、特許事務所
  • 公認会計士事務所、税理士事務所
  • 経営コンサルタント業

この地域では

  • 所得控除
  • 投資税額控除
  • 特別償却

などの優遇を受けることができます。

県知事が認定した企業については所得税が最大で40%控除される優遇措置を行っており、ビジネス上のメリットは大きいかもしれません。

(3)産業高度化・事業革新促進地域

産業高度化・事業革新促進地域は、製造業などの産業高度化または事業革新の促進を目的として指定された地域です。

製造業に代表される「ものづくり産業」を成長させることで、新事業や新産業の創出を目指しています。

対象地域は沖縄県全域で、対象業種・施設は以下の通りです。

  • 製造業
  • 道路貨物運送業
  • 倉庫業
  • こん包業
  • 卸売業
  • デザイン業
  • 機械設計業
  • 経営コンサルタント業
  • エンジニアリング業
  • 自然科学研究所
  • 電気業(一定の要件あり)
  • 商品検査業
  • 計量証明業
  • 研究開発支援検査分析業
  • 機械修理業
  • 非破壊検査業

この地域では、投資税額控除、特別償却などの優遇を受けることができます。
具体的には、設備にかかる税金の控除や不動産取得税、固定資産税などの優遇を受けることができます。

参考:沖縄特区・地域税制活用ワンストップ相談窓口

3、世界の経済特区

経済特区
日本では沖縄において、様々な優遇措置が設けられている地域があることがわかりました。
続いては、世界の経済特区をご紹介します。

(1)深セン・アジアのシリコンバレー

まず始めに、中国の経済特区です。
当時、人口3万人だった漁村・深センは、1980年に中国初の経済特区となりました。

条件付きの法人税の引き下げや、税収優遇措置など、ビジネス上の様々なメリットに惹かれて集まった企業が、ビジネススピードを急速に加速させました。

これにより個人間だけでなく、数万・数十万単位の大規模な交渉が行えるようになりました。
交渉がまとまったらスムーズに取引ができるよう、商品を包む段ボール会社、配送会社などが軒を並べています。

いわゆる「深センスピード」を叶える環境が整っているのです。
深センは今や香港を凌駕するまでの「アジアのシリコンバレー」に成長し、人口1400万人を超える大都市となりました。

参考:日経BizGate

(2)タントゥアン輸出加工区

続いて、今や50以上の経済特区があるベトナムの経済特区をご紹介します。
ベトナム・ホーチミン市にも「タントゥアン輸出加工区」という経済特区があります。

この地域は、立地としても恵まれていることが成功の要因の1つとなりました。
タントゥアン輸出加工区は、市の中心部からわずか4km、車で10分という大変便利な場所にあります。

働く人にとっても非常に便利なので、能力のある人材が集まりました。
また、投資者に人気の地区であるフーミンフン新都市開発区までも、わずか1.5kmです。

そして港や空港とも近いため、スムーズな運送ができ、運送費用の削減も可能です。

タントゥアン輸出加工区にはメーカーを中心に日系企業が多く進出しており、タントゥアン輸出加工区にある会社のうち、約40%を日系企業が占めています。

参考:タントゥアン輸出加工区

まとめ

今回は日本及び世界の経済特区についてご紹介しました。

日本に経済特区があるイメージがなかったという方もいらっしゃるかもしれませんが、沖縄の様々な地域が経済特区に指定されていました。

また、経済特区にも様々な種類があり、特性に合わせた試みが行われていることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

海外に目を向けると、深センやベトナムのタントゥアン輸出加工区をはじめとして既に成功をおさめた地域があります。

日本でも、地域拡大を含め、今後の動向に注目が集まりそうですね。

本記事が少しでもお役に立てば幸いです。