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子ども予算の倍増とは?岸田政権が掲げる異次元の少子化対策

投稿日2023.5.2
最終更新日2023.05.02
この記事の監修者
政治ドットコム 編集部
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2022年、日本の出生数は80万人を割り、少子化が一段と進むことが懸念されます。

岸田首相は2023年の年頭会見で「異次元の少子化対策」に挑戦する、と述べました。
少子化対策の1つとして「子ども関連予算の将来的な倍増」を掲げてます。

政府はなぜ、どのように子ども予算の倍増を実現させるのでしょうか。
本記事では以下のポイントを詳しく解説します。

  • 子ども予算とは
  • 子ども予算倍増を目指す背景
  • 子ども予算倍増の実現性

1、「子ども予算」とは

予算のイメージ

(1)「子ども予算」とはどのような予算か?

実は「子ども予算」という単語については、明確な定義がありません。
政府内でも区分けが異なります。

一般的に、「子ども予算」とは、国や自治体が子どもたちに対して提供するサービスや施策のために編成される予算です。
2023年4月に発足したこども家庭庁の予算だけではなく、厚生労働省や文部科学省などの各省庁が関係する様々な施策や事業に充てられる予算を指します。

子ども予算の使い道として挙げられる主なサービス、施策は、以下の通りです。

  • 幼児教育・保育
  • 教育支援
  • 医療費助成
  • 児童手当
  • 母子家庭支援

こども家庭庁について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

https://say-g.com/kodomokatei-5571

(2)「子ども予算」の現状

2023年度のこども家庭庁の予算は4兆8104億円です。
(上で述べたように「子ども予算」の明確な定義はありません。)

こども家庭庁発足以前(2022年度まで)は内閣府と厚生労働省が主に業務を担当しており、2022年度の内閣府や厚生労働省が計上した子ども関連予算と比べると、1233億円(2.6%)の予算が増額されました。
参照:こども家庭庁

2023年度の予算では主に以下の項目に力を入れるために予算を増額したと発表されています。

  • 出産子育て応援給付金
  • 保育現場の負担軽減
  • 産後ケア事業

①出産子育て応援給付金

給付金という支援方法ではあるものの、国の基本的な考え方としては、現金以外(クーポンなど)での給付を勧めている状況です。
現金給付では、用途が限定されないという恐れがあるためです。
参照:厚生労働省子ども家庭局総務課少子化総合対策室

給付方法については、各自治体によって異なるため、ご自身の自治体でどのように給付されるのかお調べください。

なお、東京都では以下のようなサービスの他に金券も給付対象の商品として選択することができます。

  • マタニティ用品(食品、スキンケア、マタニティウェア)
  • ベビー服(肌着、靴下、ロンパース)
  • ミルク・ベビーフード
  • ベビー消耗品(おしりふき、おむつ)
  • 衛生用品(マスク、アルコール)

参照:東京都福祉保健局

②保育現場の負担軽減

保育士の負担を軽減を図るために、比較的規模の大きな保育所について、25人の子どもに対して1人の保育士の配置が可能になるように財政的な支援を行うこととしました。

加えて、登園時やプール活動などの繁忙時にスポット的支援者を配置する場合の補助も行うこととしました。
参照:こども家庭庁

子どもたちが先生と歩くイメージ

③産後ケア事業

これまで、産後1年までの子育て世帯に対して1日最大5000円の産後ケア利用料を補助する制度がありましたが、対象は住民税非課税世帯のみでした。

2023年度のこども家庭庁の予算確定に伴い、この所得制限が撤廃されました。
それにより、全ての世帯で平等にサポートを受けることができるようになりました。

2、岸田文雄首相が公約にした「子ども予算倍増」とは?

岸田首相のイメージ

(1)「子ども予算倍増」とは

「子ども予算倍増」とは、言葉の通りに「子ども予算」を倍増させることです。

岸田首相はこの「子ども予算倍増」を公約として挙げていましたが、倍増の基準となる数値が確定していなかった状況が課題でした。
「子ども予算」という言葉の定義が明確でないことも、基準値の確定が遅れた原因として挙げられます。

当初、基準として考えられる数値は以下の3つでした。

  • 家族関係社会支出
  • 少子化対策関係予算
  • こども家庭庁の予算

岸田首相は2023年2月15日の衆院予算委員会にて、児童手当や保育サービスを含む家族関係社会支出を2020年度の国内総生産(GDP)比2%から倍増を目指す考えを示しました。
参照:東京新聞

2020年度の家族関係社会支出は10.7兆円で、GDP比に換算すると2.01%です。
上記から算出される倍増後のGDP比は4%、家族関係社会支出は約20兆円の規模となります。

3、PoliPoliで公開されているこども・若者が輝く未来の実現のための取り組み

誰でも政策に意見を届けることができる、政治プラットフォームサービス「PoliPoli」では、こども・若者が輝く未来の実現のための政策について、以下のように公開されています。

あなたのこども・若者が輝く未来の実現への願いや意見が政策に反映されるかもしれないので、是非下記のリンクからコメントしてみてください。

PoliPoli|こども・若者が輝く未来の実現のために

(1)こども・若者が輝く未来の実現への政策提案者

議員名 加藤 勝信
政党 衆議院議員・自由民主党
プロフィール https://polipoli-web.com/politicians/58jeTDCmxNRP6ROPz1Qv/policies

 

(2)こども・若者が輝く未来の実現への政策目標

政策目標は主に以下です。

“すべてのこどもたちが未来に希望を抱き、歩んでいける。”

(3)実現への取り組み

こども・若者が輝く未来を実現するための取り組みは以下の通りです。

  • こども・若者の最善の利益を第一に考え、こどもに関する取り組みや政策を我が国社会の真中に据える。
  • 自民党の「こども・若者」輝く未来実現会議で具体策を検討
  • 「こども基本法案」の成立に向け各党や関係行政機関などと調整

この政策の詳細をより知りたい方や、政策の進捗を確認したい方は下記リンクからご確認ください。

4、「子ども予算倍増」の実現性は?

(1)「子ども予算倍増」実現に向けた政策と財源

「子ども予算倍増」の具体的な政策や財源については、未だに具体的な言及はなく、実現性を判断することは難しいです。

政府は2023年6月に策定する経済財政運営の基本指針「骨太の方針」にて、「子ども予算倍増」に向けた政策や予算の財源などについて、考えをまとめる方針です。
参照:首相官邸 – 骨太の方針

(2)「子ども予算倍増」の具体的な実現時期は?

「子ども予算倍増」の具体的な実現時期についても未だに明示はされていません。

岸田首相は、2022年1月の国会審議にて「将来的には倍増を目指したい」と述べるにとどめました。
また、2023年2月15日の衆院予算委員会にて、「子ども関連予算」の倍増について議論した際も直接的な言及はなく、具体的な時期については見通しは立っていないと言えます。

5、まとめ

今回は岸田首相が公約に挙げた「子ども予算倍増」について解説しました。

2023年6月に骨太の方針が公表されてから具体的な政策や財源、時期について議論が進むことが考えられます。
子ども予算は日本の少子高齢化を解消するために重要なテーマであり、引き続き注目が必要です。